「10年ロードマップ戦略」—儲かる工場経営を目指して—第49話 付加価値を見える化して儲けるイメージを共有する

付加価値を見える化して、儲かるイメージを現場と共有していますか?

 

モノづくりを通して利益を出す、儲けるとはどういうことか。

儲かる工場経営のイメージを現場と共有していますか?

 

経営者の最終的な関心ごとは利益の有無です。現場からお金が生み出されることです。そして、経営者が気になることは、現場でも気にしています。

現場のあらゆる活動が、どのような流れでお金へつながっているのか。経営者はこの点を現場へ明確に示すべきです。

収益に関して、現場への情報開示をためらう経営者がいらっしゃいます。もったいないことだと中小現場で感じてきました。

 

 

 

やる気のある若手は、自分の職場や会社が儲かっているのかいないのか気にしています。ひと昔前と比べて、あらゆる情報が容易に手に入る時代です。

現場の若手もSNSをはじめとしたネット経由やその他メディアから多くのことを知ります。かっての同級生が勤務している会社の状況なども、その同級生から耳にするかもしれません。

情報が飛び交う時代です。

自分の職場、会社が儲かっているのか、儲かっていないのか。さらには、これからどうなるのか。こうしたことを、現場が正しく理解することは、帰属意識を高めるうえでも極めて重要なことです。

ウチの職場、ウチの会社、という一体感が自律性を生み出す要因のひとつだからです。

収益の情報を現場へ開示し、儲かるイメージを共有できれば、現場は、お金を生み出す考え方を知ります。儲けるにも、やり方があるということを現場は理解するのです。

モノづくりが高度化し、複雑化しているなか、現場にも、経営者目線で仕事をしてもらいたいのです。

 

 

 

それにはまず、経営者が儲かる工場経営を数値で表現する必要があります。

それが付加価値です。付加価値を見える化します。

付加価値で儲けの見える化を図ります。業種業態にかかわらず、利益の本質を表現できるからです。経営者の意思や意図を反映させた定義も可能な便利な数値です。

 

 

基本式は下記です。

付加価値=売上高-(材料費+残業費+外注費)

売上高から変動費を除いた数値です。動費をこの3項目で考えます。

会計では、費用を固変分解で、厳密に固定費と変動費に分ける手法があるようです。

ここでは、そうした細かいことは気にしません。

私たちが知りたいのは、細かいことではなく、儲かっているのか、儲かっていないのか。儲かるためにはどうするかという”方向性”だからです。

少々数値がずれていても気にしません。そこで、付加価値を上記の式で定義してしまいます。変動費のうち、これら3項目が戦略的に重要と考えるからです。

 

 

製造業の製造原価に占める材料費の割合はおおよそ40~50%です。製造原価の大部分を占める材料費が費用の本丸であることに異論はないでしょう。

さらに残業費です。

貴社では、慢性的な「なんとなく残業」はありませんか?世の中、働き方が変わりつつあります。長い時間働いている人が頑張っている人、という相変わらずの雰囲気が貴社にはないですか?これを、変えねばなりません。

次世代を担う若手人財の気質の変化に適応する必要があるからです。残業時間の最小化、あるいはゼロ化を目指します。

また、外注費は、経営者が決める費用です。

外注を必要とする背景を現場と共有していますか?できるから外注に出すのか、できないから外注に出すのか、すべては経営者の意思決定次第です。

したがって、その意図によって、外注への現場の対応方針が変わります。特に、外注の内製化を目指すなら、外注費の管理は必須事項です。

 

 

 

材料費、残業費、外注費。

変動費をこの3項目に絞ります。そして、これら3項目の経営上の影響度を検証し、貴社の付加価値の定義をするのです。

残業費や外注費は、すでに管理下にあって問題はない。

現状の水準を維持すればよい。

経営者がこのように考えるなら、残業費、外注費は省いて定義します。

このときの付加価値の定義は下記です。

付加価値=売上高ー材料費

これで付加価値を評価してしまいます。

製品1個当たりで表記すると下記です。

@付加価値=@単価-@材料費

とてもシンプルです。

 

 

 

中小現場の管理者時代、この数値を活用しました。

現場に収益状況を理解してもらおうとしたのです。生産性を向上させなければならない背景を知ってもらうことを目指しました。そこで、付加価値の絶対額や生産性を提示したのです。数値の変化を追うことで、利益への貢献具合を知ることもできました。

現場と儲けるイメージを共有できます。すると、改善活動でお金を生み出す流れも理解してくれました。改善活動が、どうお金へつながるのかはっきりすれば、取り組む必然を強く感じるものです。

こうしたことを教えれば、現場は、しっかりと理解します。

付加価値を見える化すれば、現場のあらゆる活動が、利益へどうつながっているのかを示せます。こうしたことを理解した現場は、自律的に考えます。

知らせることが、現場のやる気を引き出すのです。

 

貴社の付加価値を定義しませんか?

 

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