「10年ロードマップ戦略」—儲かる工場経営を目指して—第68話 人材育成に必要な4つの項目

人材育成では具体的な計画を立てていますか?

 

弊社では、「生産の流れ」に注目して、生産性を高める手順をご指導しています。

そして、あらゆる生産性向上は、利益につながるように設計されていなければなりません。

 

改善活動を、現場の教育手段としてだけで実施できるほど、昨今の中小製造現場を取り巻く外部環境の変化はのんびりしていません。

改善活動の目的は、利益を獲得するであることを現場へ明確に伝えるべきです。

そうして、限られた経営資源の効率よく生かし、成果を出します。

 

改善活動には、モノづくり現場で必要とされる思考方法の全てが含まれています。

それらを訓練するには最適な活動です。

QCストーリー、PDCAサイクル、なぜなぜ分析、QC7つ道具・・・・・。

こうした手法を実地で経験できる場が改善活動となります。

 

したがって、改善活動は、実行すること自体に意味はあるのです。

現場教育の役割を果たしてくれます。

しかし、改善活動を現場教育にとどめておくのはもったいないのです。

 

 

 

 

 

経営者の唯一の関心ごとは利益です。

利益を獲得し続けてこそ、事業継続の機会を手にできます。

その意味では、利益につながらない改善活動に疑問を感じる経営者も多いのではないでしょうか?

 

改善活動を利益に繋げるには、現場の意識改革も必要です。

改善活動の目的は、利益を獲得することにある。

この想いを現場へ浸透させなければなりません。

 

生産性向上がどのように利益につながっているのか、現場自身が理解する必要もあります。

そして、「考える」ためには、現場も知識を持たなければなりません。

 

 

 

 

モノづくりは科学です。

ですから、生産の流れを分析するにも客観的な手法を使います。

これらのやり方を、その現場独自の「型」に適した仕組みに仕上げ、定着するようにご支援するわけですが、それと共にやらなければならないことがあります。

 

それは、人材育成です。

具体的には、現場へ「考える」ための知識を伝えます。

 

 

 

経営者にとって、仕組みをつくることの最大のメリットは、現場が自律的に回るようになることです。

経営者が不在でも、工場が経営者の意思に沿って稼働し、利益を生み出すのです。

 

ただし、それには仕組みを回せる人材、現場を引っ張るリーダーやキーパーソンが必要となります。

ですから、弊社のご支援も、行き着くところ人材育成になるのです。

次世代を担う若手を育成する仕組みを機能させることが欠かせません。

 

 

 

 

人材育成を課題としている経営者は少なくありません。

個別相談等で、お伺いするご相談内容は多岐に渡りますが、最終的に人材育成の話に至ることがかなりあります。

モノづくりは、ヒトづくりであるとしばしば言われていますから、当然の帰結です。

 

貴社では人材育成の仕組みがありますか?

そして、人材育成に必要なのは客観性です。

15名程度の加工現場で、管理者として、力量評価制度をゼロから構築したとき、そのことを実感しました。

 

現場は、客観的に評価されると、かなりのところを受け入れてくれます。

そして、客観的に評価された現場は、自然と次を目指すのです。

 

当然、その前提条件は、信頼関係を構築するフォローがあることです。

信頼関係を構築していれば、現場は客観的に評価してもらうことを望みます。

そう感じる機会が多々ありました。

 

そして、こうした客観性を持っ人材育成の仕組みを構築するのに必要な項目が4つあることも知りました。

1)誰に 2)何を 3)いつまで 4)誰が教えるか。

この4項目です。

 

そして、人材育成の手段は3つあります。

OJT、OFF-JT、自己啓発。

4項目で構成された人材育成計画を実行するのに3つの手段を組み合わせるのです。

 

 

 

 

仕組みをつくっても、それを継続的にまわせる人材がいないことには、せっかく構築した仕組みも画餅に帰します。

仕組みづくりと人材育成は車の両輪です。

 

そして、人材育成とは、曖昧で漠然としたものではありません。

きわめてはっきりした仕組みの体系となります。

 

誰に何を教えるかを、まず明確にしなければ話は始まりません。

そして、その納期です。

そもそも人材育成は目的を持ってやるものです。

ある若手に、新たなある事をやってもらいたから人材育成するわけですから、「いつまで」がなければなりません。

さらに、誰が教えるのかです。

場合によっては、「若手を育成する人材」を育成する必要があるかもしれません。

 

 

 

 

人材育成の4項目は、モノづくり戦略の上で成立します。

経営者の長期的な視野、見通しがなければ決められないことであることがわかります。

 

ベテランの背中を見て覚えよでは、経営者の想いは次世代に浸透していきません。

ベテランのコピーができるだけです。

これで、次世代を担う人材が育つでしょうか?

 

モノづくり戦略を考え、人材育成の4項目を明確にすることは決して楽な仕事ではありません。

しかし、これをやらないと、経営者の想いを浸透させることができないのです。

 

経営者にとって、「工場経営の本質は自分の想いを、他人を通じて実現することにある」以上、人材育成は重要課題なのです。

人材育成の仕組みが出来上がれば、現場は経営者の意図をくみ、やるべきことを自覚します。

経営者から具体的な期待をかけられた現場のモチベーションは上がるのです。

 

人材育成の4項目を明確にした仕組みをつくりませんか?